一人暮らしの部屋へスマートに机を配置するインテリアの知恵とは?
うまく机を配置できないと、部屋がより狭く感じられてしまいます。一人暮らしの方に向けて、インテリアコーディネーターの立場から机の配置方法をお伝えします。

こんにちは、フリーのインテリアコーディネーターいのこです。
先日我が家でちょっとした模様替えをしました。家具のレイアウトを変えただけなのですが、新しい部屋に引っ越したかのようで毎日が新鮮です。
大きなことをしなくてもアレンジ次第で暮らす空間を心地よくできるということを、多くの方に知っていただきたいなと改めて思いました!
さて、今回は一人暮らしの部屋に机を配置する際のコツがテーマです。机はダイニングテーブルやソファテーブルで代用できることも多いだけに、必ずしも必須とは言えない家具のひとつ。
それでも、自宅で仕事をしたりパソコンをよく使う人にとってはできれば欲しいですね。
一人暮らしの部屋にスマートに配置するにはどうしたらいいのか、そのコツをお伝えします。
まず机の大きさの「限界値」を考えよう

一人暮らしの部屋というとワンルームや1Kといった間取りが多いですね。そして広さは6畳から10畳といったところでしょうか。
バルコニーや窓の位置にもよりますが、家具のレイアウトを考える時は、日常生活で必須の活動に使う家具から配置していくのが基本です。
日常生活で必須の活動とは睡眠や食事などのこと。つまりベッドやテーブルなど、睡眠や食事に必要な家具は必ず使うものなので、先に置くスペースを確保する必要があります。
ベッドはシングルサイズで幅1m×長さ2m程度のスペースが必要ですから、このスペースをまず確保しましょう。
ベッドではなく布団で寝るという場合でも、やはり寝るスペースは必要なので同じ程度のスペースを確保します。
次に食事スペースの確保です。ダイニングセットを使うのか、ソファに座ってソファテーブルで食事するのか、そのスタイルによって家具の寸法が変わりますから、使う家具のサイズに合わせてスペースを確保しましょう。
ダイニングセットでもソファとソファテーブルのセットでも、家具本体のサイズに60㎝を加えたスペースが必要だと覚えておくといいですよ。
60㎝というのは、大人が椅子を引いて座ったりソファとソファテーブルの間を通ったりする際に必要な動作スペースの平均値です。
もし本棚やテレビ台などを置くとして、机よりも優先順位が高いならそれらのスペースも先に確保しましょう。こうして必要な家具のスペースを確保した上でまだ余裕があれば、そこに入るサイズの机を置くことを考えていきます。
一般的な机のサイズは幅60~90㎝、奥行45~60㎝程度。これに椅子を引いて座るためのスペースとして座る側に60㎝を加えると、幅60~90㎝、奥行105~120㎝のスペースが必要です。このスペースがとれるなら机が置けますよ。
実際の部屋でメジャーを使って、よく寸法をチェックしてくださいね。
机の色のバランスを考えよう

ワンルームや1Kの部屋に置く家具の数が増えていくと、当然狭く感じます。本当に必要な家具だけを厳選することが大切です。また、部屋全体の色のバランスがとれているかもチェックしましょう。
どんなに天井や壁が白い壁紙で明るくても、配置する家具の数が多く、またそれらの色がすべて濃いブラウンやブラック色だと重たい色の面積が増えて狭く見えます。
ベッド・ソファ・机など配置する家具が2~3点なら、濃い色でもあまり圧迫感は出ませんし落ち着いた雰囲気を出せますが、それ以上の数であれば明るめの色を選びましょう。
また、置く家具の色をそろえるというのもポイントです。家具の色がそれぞれ違う色だと、かなり雑然とした雰囲気になってしまうからです。
今から机だけを買い足す予定なら、ベッドやテーブルなどの他の家具と同じトーンの色を選ぶのがおすすめ。もしくは、天井や壁の色に近い色を選びましょう。
部屋の中にある色の数を抑えることになるので、すっきり感が高まって部屋が狭く見えることを防ぐことができますよ。
「一台二役タイプ」の机を選ぶと機能的!

限られたスペースであっても、必要な家具がほしいというケースは少なくありません。そんな時の対策として、複数の機能をもった家具を選ぶというのもひとつの方法です。
たとえばライティングビューローという家具は、デスク機能と収納機能をあわせ持った家具です。デスク部分は使う時に引き出して、使わない時はたたんでおくというもので、下部は収納になっています。
机と本棚を1台で兼ねている形ですから、ワンルームや1Kでも机を置きたいという場合におすすめですよ。
逆に机ではなく他の家具について工夫してもいいでしょう。
ソファとベッドの機能をあわせ持ったソファベッドや、下部が引き出し収納になったベッドだと、ベッド+ソファやベッド+収納家具ではなくベッド1台で済みますから、机を置くスペースを確保しやすくなります。
このように、いくつもの機能を持つ机を選んでみましょう。「部屋が狭くて……」という方でも、スペースを有効活用できて生活しやすくなりますよ。ぜひ検討してみましょう。
まとめ
一人暮らし用のお部屋に置く机の配置について説明してみました。生活必需品とまではいかないかもしれませんが、やっぱり机が部屋にあると便利です。仕事や勉強、食事など、用途が広いですからね。
机をすっきりと配置できるよう、大きさや色、機能性を意識して購入することがおすすめです。
ではまた、いのこでした。