【一人暮らし】照明だけで部屋が激変!インテリアのプロが教える考え方とは?
照明って、すごく大事です。照明を変えるだけでも、お部屋の雰囲気が一気にムーディーになったり、ナチュラルに見えたりと大きく変わります。照明によるインテリアの「演出」を教えます!

こんにちは、フリーのインテリアコーディネーターいのこです。
先日カラーコーディネーターの方とお会いした時、ファッションでよく使うパーソナルカラーとインテリアの関係についてとても興味深いお話を伺いました。
インテリアのカラーは人に合わせるという考え方ではないのですが、視覚から受ける影響が大きい点は同じですね。
さて、今回は照明、いわゆるあかりがテーマです。
インテリアというと家具やカーテンや内装に注目することが多いですが、これらをどう見せるかの鍵を握っているのはあかりです。
光の量や色、角度によって同じ部屋でもドラマティックになったり逆に味気なくなったりと、部屋の雰囲気が大きく変わります。
住む部屋が決まったら、家具のレイアウトとあわせて照明計画を立てるのがおすすめ。そのための考え方についてお伝えしますね。
照明の取り付け方法と部屋の広さをチェック!

賃貸の部屋の場合はすでに電気配線がされていて、勝手に配線を変えたり加えたりすることは基本的にはできません。
そのため、部屋に設置されている配線器具を使って照明計画を立てることになります。
入居前にチェックすべき3項目
部屋を契約する時には管理会社から間取り図面をもらいますが、中を見学した時に次の項目をチェックして間取り図面に書き込んでおきましょう。
- 1,コンセントの位置と口数(2口、3口など)
- 2,テレビジャックの位置
- 3,天井の照明用接続金具の位置
1と2はテレビやパソコンなどを家具と一緒にレイアウトする時に参考になるので、あらかじめチェックしておくととても便利です。
また3は、部屋全体の照明計画を立てる際に必要なのでしっかりチェックしておきましょう。
天井についている金具は、輸入品など特別な照明器具でない限り、どのメーカーの商品であっても設置できる仕様になっているはずなので、選ぶ照明器具についてはあまり心配しなくても大丈夫です。
照明も「レイアウト」が重要!
ポイントは、家具のレイアウトと照明計画とは必ずセットで考えるということ。
たとえばテーブルを置いてパソコンを使いたい場所が天井の照明と距離がある場合は、十分あかりが届かない可能性があるのでスタンドライトが必要……といった判断ができます。
また、部屋全体の広さもきちんと把握しておきましょう。
照明器具は「〇畳用」と部屋の広さによって発光する明るさ(=照度)が決められているからです。
この基準は、JISで定められた住宅の照明基準を参考にしてあって、ルクスという単位で表示されます。
たとえばリビングで読書をする時は300~750ルクス、ゆったりくつろぐ時は150~300ルクスという明るさが推奨されています。
こうした基準を参考に、「この照明器具は〇畳の場合〇〇ルクスの照度で使えます」と表示されていますから、照明器具を選ぶ時に参考にしてください。
部屋をどんな雰囲気にしたいか考える

照明計画によって部屋の雰囲気は大きく変わります。
たとえば北欧インテリアだと、全体的に明るさがありながら部分的に間接照明を取り入れるととてもおしゃれな雰囲気になりますね。
自然素材の家具が多いので、あかりの色はオレンジっぽいタイプがおすすめです。
シンプルモダン系のインテリアでも、全体をしっかり明るくするあかりと手元だけ照らすあかりとを組み合わせると、メリハリがきいて洗練された印象になります。
あかりの色は白っぽいタイプか、白とオレンジが混じった中間のタイプが合います。
「あたたかみのある雰囲気がいい」「シャープでクールな感じにしたい」など、まずはどんな雰囲気にしたいのかを決めるといいですね。
次に照明の種類を紹介しますので、ネットや家電量販店などで実際の電球の色をチェックしてみましょう。好みが決まると照明計画も立てやすくなりますよ。
あかりの種類を知ろう

部屋の広さやインテリアの好みがつかめたら、いよいよ照明器具を選んでいくステップに入ります。
知っておくと便利な、照明器具の基礎知識をまとめますね。
照明器具のタイプは2つ
照明器具は全般照明と局所照明の2つに大きく分けることができます。
全般照明とは部屋全体をその器具だけで明るくすることで、天井にぴったり設置する「シーリングライト」や「シャンデリアライト」などがあります。
局所照明とは全般照明を補助するもので、細く強く発光する「スポットライト」や設置場所の周辺だけを照らす「スタンドライト」「ペンダントライト」などがあります。
他にもいろんな種類がありますが、自分で照明器具を購入してセッティングする場合に使うのはこうしたタイプです。
覚えておきたいあかりの3色
市販されている照明器具のあかりの色は主に3つ。
オレンジっぽい光を出す「電球色」、自然な白っぽさのある光を出す「昼白色」、青白い光を出す「昼光色」です。
電球色→昼白色→昼光色の順に白っぽくなると覚えてくださいね。
上手な組み合わせ方
好みの雰囲気に合わせて照明器具を組み合わせていきます。
簡単に言うと、部屋全体をまんべんなく明るくしたいなら全般照明だけでOKです。
部屋全体は少し暗めで手元だけ明るくしたいなら、全般照明に局所照明を1~2つ追加します。全般照明に局所照明を加えるほうが、立体感が出るのでよりおしゃれな印象を与えます。
たとえばシーリングライトを天井に設置して、スポットライトやスタンドライトのあかりを壁面に当ててその反射を利用するといった組み合わせは、陰影が出て素敵です。あかりの色はインテリアスタイルに合わせましょう。
ナチュラル系や北欧・カントリー系のインテリアなら電球色、モダンやシンプル系のインテリアなら昼白色がおすすめです。
ちなみに昼光色は、オフィスでよく使われているあかりの色と思ってもらうと分かりやすいでしょう。あまり住宅では使いませんが、デスク用のスタンドライトなど小さなあかりで取り入れるならOKです。
まとめ
あかりというジャンルはとても奥が深くて、プロでも時には内装や家具のコーディネート以上に悩むところ。
駆け足ではありますが、知っておくと素敵なあかりのある部屋がつくれる考え方をまとめました。引越しや模様がえの際に参考にしていただけるとうれしいです。
ではまた、いのこでした。