部屋の模様替えの参考に!アンティークの取り入れ方とは
インテリアコーディネートでよく使われるアンティーク家具。年輪のように刻まれた時間が独特な風合いを与え、新品には出せない雰囲気を醸し出してくれます。部屋の模様替えを機に、アンティークでも買ってみたいな……そんな人のために、取り入れ方をご提案します。
こんにちは、フリーのインテリアコーディネーターいのこです。
さて今回のテーマは、アンティークをインテリアに取り入れるコツについて。
アンティークはヴィンテージと同じような意味で使われることが多いですが、ヴィンテージが製作後30~100年前後経過しているものをさすのに対して、アンティークは100年以上経過したものをさします。
作られてから100年以上経っているということは時代による価値観や人気のデザインも現代とは異なりますが、その差がなんとも言えない魅力ですよね。
古いものが好きという人にとっては、アンティークものがより映えるインテリアにしたいもの。
上手にアンティークものとインテリアのバランスをとるコツについてお伝えします。
濃いめのブラウンを基調にコーディネートする
アンティークの家具やオブジェなどはデザイン性の高いものが多く、そこにあるだけで目を奪われる存在感があります。
そんなアンティークものを室内に飾る場合は、それらがフォーカルポイント(その空間でもっとも注目を集める場所)になると考えてインテリアを考えるとよりおしゃれな空間になります。
アンティークもので多い色は濃いブラウン、そしてくすんだゴールドやシルバーです。
無垢材や真ちゅうなどの金属が年月を経て変色し、マットな質感となめらかな手触りになるため、ビビットな色を持つことはほぼありません。
こうした色を生かすには、インテリアでも同系色の濃いブラウンを合わせて重厚な雰囲気を出すことがポイント。もしくはアイボリーホワイトを持ってきて色の対比を楽しむのもいいでしょう。
アクセントカラーにモスグリーンやくすんだ赤などを合わせると、アンティークものの魅力がさらに引き立ちますよ。
まずは一点だけアンティークにしてみる
次にアンティークものの選び方について。
アンティークものの最大の魅力はその独特の古さです。
年月を積み重ねたものにしか出せない重厚感と、美しい装飾は現代の家具やオブジェにはない力がありますね。
しかしアンティークの家具やオブジェは、減ることはあっても増えることはない貴重な品ですから、本物はかなり高額です。
手の届きやすいレプリカも流通していますが、安価すぎると本物のような重厚さがなく、アンティークの雰囲気を楽しめないことも。
素材の良さと本来の雰囲気を壊さないデザインが求められます。予算は厳しいけれどアンティークをインテリアに取り入れたいという場合は、しっかりしたものを1点だけ選びましょう。
手に入れやすいのはチェアや1人掛けのソファです。凝った装飾がついていても本体がコンパクトなので重すぎる雰囲気にはなりませんし、室内のコーナーでディスプレイ用アイテムとしてまず飾ってみるということができるからです。
大きなソファやテーブルを購入すると、そのまわりに配置するチェアやラグなども相応のランクのものを選ばなければバランスがとれません。
現代の家具やオブジェと違ってかなりの予算が必要になってしまいますから、まずは小ぶりなものとしてチェアや1人掛けのソファで楽しんでみましょう。
家具を選ぶ場合も、予算的に厳しければオブジェや時計など小さめのものからスタートしてもいいですね。
比較的安価で手に入れられますし、アンティークものがある部屋の雰囲気に慣れやすい方法と言えます。
照明器具もテイストを合わせよう
アンティークの家具やオブジェを取り入れ、壁や床の色やテイストをそろえたとして、忘れてはいけないのが照明器具。
プラスチック製のカバーがついたシーリングライトがどんと天井に付いていたら、正直ちょっと冷めてしまいますよね。
せっかく素敵なアンティーク家具やオブジェを取り入れるのでしたら、照明器具にもこだわってみましょう。
アイアンの装飾がついたシーリングライトやチェーンコードのあるペンダントライト、真ちゅうカラーのパーツが組み込まれたシャンデリアなどを合わせると、さらに素敵なインテリアになります。
国内の照明器具メーカーには、こうしたアンティークテイストの照明器具が比較的安い価格帯で準備されています。
気になるのが「部屋に取りつけられるかな?」というところですよね。でも、国内産ならだいたいOKです。
というのも、部屋の天井には、ローゼットと呼ばれる接続金具が付いています。国内産の照明器具でしたら接続部分は共通の構造になっているんですね。だから、購入したら自分で簡単にローゼットへ接続できますよ。
まとめ
アンティークと聞くと少しハードルが高そうに感じるかもしれませんが、室内のすべてのアイテムをアンティークものにそろえる必要はありません。
こだわりの1点ものを手に入れて、それを主人公にしたインテリアを考えると、アンティークの世界をじっくりと楽しめるのではないでしょうか。
この記事を参考にして、ぜひアンティークをインテリアに取り入れてみてくださいね。
ではまた、いのこでした。